海外DXerの協力の産物である。1330は自宅ではなかなか受信できない局で、三浦半島雨崎ペディに行った時に受信した。激しい蚊の攻勢に悩まされながらも、普段はなかなか取れない周波数に集中してワッチし、比較的強く音声として聞き取ることができたのがここと1360であった。1360も自宅ではさっぱりの周波数である。ともに国内局と1ないし2kHzと近接しており、その混信を受けることも受信が容易でない所以である。

 さて録音してIDらしき部分を抽出したものの、いざ確認となるとなかなか難しい。受信状態が悪い中でのアルファベットのコールは、識別が困難だ。開けた方面から1360はLos AngelsのKWKW、1360はMexicoではと推定したがはっきりしない。そこで今回はネイティブの力を借りようと、RealDXのMLに投稿した。それに応えてくれたのが、今年になってお近づきになったシアトルのC氏である。ここまでは私が氏の日本局の録音を何度か聞いて、確認にご協力させて頂いている。今回は逆に氏のお陰で1330は"KLBS"というコール、更には"Los Banos"という地名がアナウンスされていることが分かった。同様に1360は同じくシアトルの有力DXerB氏が聞いて下さり、対比の意味でわざわざ地元で録音した同じ部分のSJのclipを送ってくれて、シアトルのKKMOであると確認してくれたのであった。ちなみにKLBSはポルトガル語局、KKMOはスペイン語局で、出力はいずれも5kWである。

 不明局を解明していくプロセスは推理小説で犯人を突き止めて行くのに似て、たまらなく楽しい遊びである。しかも一人で考えるのではなく、今回は特に海の向こうの仲間の協力を得て確認できたことがまた、喜びを倍増させたのであった。