R.Australiaは70年代後半を中心としたBCLブームの中で、最も人気のある日本語放送の一つであった。そもそもこの時代はラジオというもの自体が非常にトレンディなメディアであったと思う。海外短波放送以前に国内民放のDJ番組とかが大ブームで、また「オールナイトニッポン」に代表される「深夜放送」が、若者の間で大流行していた。R.Australiaはそんな時代に、国内民放と同様ソフトなディスクジョッキーのトーンで、軽快で明るい番組をオンエアしていた。人気があったのも非常に自然なことであった。
今でも脳裏に焼き付いて離れないのは、ワルチング・マチルダのオルゴールのメロディとワライカワセミのけたたましい鳴き声。もうあれが聞けないのはとても寂しい。