この局は一番最初のリグで受信した。最初のリグはいわゆるラジカセのおまけに短波が付いたといった程度だったので、後に当たり前となる周波数直読が出来なかった。そこでアンデスの声を受信するに当たっては一計を案じた。アンデスの声は当時9715KHzを使用していたが、これは同じく当時日本語放送を行っていたフィリピンのFEBCと同一周波数だったのだ。そしてFEBCは非常に受信しやすかった。そこでまずはFEBCを受信してからそのままダイヤルを動かさずにスイッチを切って、翌日の20:30に再度スイッチを入れて待ち受け受信したのである。こうして「さくらさくら」のメロディーが流れ、初受信に成功した時の喜びを懐かしく思い出す。

 アンデスの声は残念ながら昨年末に日本語放送を終了した。日本語放送の開始が私が生まれた1964年であり、そして私がBCLを復活したのが昨年末で最後の放送に間に合ったこと(実際には終了数日前の放送)に、何かの縁を感じるのである。