2012年も今日で終わりだ。嫁の実家・雪の新潟で大晦日を迎えているが、年末にリラックスして趣味の1年を振り返るのは実に楽しい時間だ。振り返ってみると色々遊んできた1年だったが、もうちょっと頑張れた気もする。昨年末に4つの課題を掲げていたが、それがどの程度実行できたのかを検証しつつ、来期どう取り組んでいくかについて展望してみよう。

課題の1つ目は「夏至前夕刻DX」を活発にやることであった。これは実際に4~6月の毎月1回実行した。特に4月と6月は三浦半島の新しいロケーション毘沙門で実施し、4月はコンディションが良く、オーストラリア民放局を多数受信することが出来た。その他のペディでもインドネシアやPNGの中波局を受信出来て楽しんだが、4月のコンディションには敵わなかった。来期はコンディションの良い日に遭遇するよう、より頻度を高めて実施したいと思う。

2つ目は「電子工作を再開する」こと。何年か前はマイブームであるかのようにやたら半田ごてを握っていたが、その後すっかりやらなくなってしまい工具にもほこりが被っている状態であった。それを復活したのは必要に迫られてではあったが、やってみるとその楽しさを久しぶりに思い出す気分であった。一番役立って活用したのはカーバッテリーをノートPC電源に使用するのに変圧(昇圧)するDDコンバータである。S師のサジェスチョンの下キットは前年既に購入してあったのだがなかなか着手出来ず、やっと年初から工作を始めた。キットとは言っても主要回路は既に完成されており、後は電源の入出力とノイズフィルタを挿入するだけなので出来て当たり前ではあったが、上手く動いてくれた時はやはり嬉しかった。WSMLアンテナの作者Chavdar Levkov氏が頒布したAAA-1も、それを色々な形式で動かすコントローラを工作した。これは上手く出来たし、ループのエレメント部はこの道のプロM氏のご協力を頂き完成したのだが、硬くて太いLANケーブルのフィーダーはどうしても馴染めなかった。やや発振気味でパフォーマンス的にもALAに比して大きなアドバンテージは感じられなかったので、そのまま置いてしまっているのは勿体無いが・・・。遠隔操作でΔフラッグアンテナの終端抵抗値を変化させるRTRはS師の記事を元に製作したが、一部配線ミスをして自力で完成させることが出来ず、最後はいかさんのリリーフを仰ぐことになった。もう一歩のところで口惜しいことであり、今後はこんな情けないことにならぬよう、正確に慎重に作りたいと思う。

3つ目はDXerとの交流。これは特に8月発足のTDXC(戸塚DXers Circle)という形で実現した。まあ改めてDXサークルを作った訳ではなく、それまでの仲間の集まりにTDXCという名称をつけた程度ではあるが、それでも敢えてローカルな地名を冠に、そして「サークル」という組織名を付けたことが意識の変革に繋がったことは間違いない。インターネットを通じて日本全国、そしてワールドワイドで繋がることは重要だが、やはり顔を合わせて近隣の仲間と楽しむことに敵うものは無いからである。こうしたこれまでのお仲間との交流の他、今年は新しい方ともお近づきになれた。前出のいかさんもそうだが、家から歩いて5分のO氏と知り合えたのは幸甚であった。というかもう数年前から知り合いだったのだが、O氏が元BCL~現在はアマチュアonly~であったことを今年になって知ったのであった。そこからは同い年ということもあって非常に親近感が湧き、いきなりタメ口になって話したりして楽しい付き合いが実現した。

4つ目は外国語の学習である。今年は韓国語だった。NHKの「テレビでハングル講座」で学び、初めてハングル文字の読み方を知った。毎回録画して見ているが、既に6月分位で躓きついていけていない。しかし相似性のある言語なので何とか学べる気がしており、この学習はいずれDXで役立てる日が来るであろう。

そんな総括を踏まえて、来年この趣味をどう楽しんでいくのか考えてみたい。

来年必ずやりたいのは「バイクでチョイペ」である。上述の「いかにコンディションの良い日に遭遇するか」については、やはり頻度を高めるしかないと思う。頻度を高めるためには、一人でもフラっと気軽に行けるようにする必要がある。それにはリュックの中に全ての機材を詰めて、バイクで片道30分の海岸に足しげく通うことである。そのために年末に電源の持ちが良い新しいノートPCを購入した。SDR受信機も新調するかも知れない。来期は4~6月に最低6回は足を運んでみよう。来年こそ未だ受信できていない南の島の電波を捉えたいものである。

電子工作も引き続き意欲的に取り組みたい分野である。今年は(も)色々失敗してしまったが、その主な原因は完成を急ぐ余り事前の下調べが足りない、配線後のチェックが甘いなど慎重さを欠いていたことに求められると思う。大げさな言い方かもしれないが、きちんとした工作が出来るようになるということは、自分にとっては人として成長することと同意語のように感じるのである。題材は調べれば沢山あるだろう。特にペディション用アンテナについてはしっかり研究して、狭い土地で高いパフォーマンスを発揮するものを製作してみたい。

TDXC活動はShinさんが音頭を取ってくれている会報について、自分も色々投稿したいと思っている。現時点ではネタがなく何も書けていないが、本来の活動をしていけば書きたい事は沢山湧いてきそうだ。最近特に「自分が読みたい内容の記事は自分で書くしかない」と感じるようになった。本当に興味を感じること、そして自分がそれなりに研究したことこそ、書くに値する記事になると思うのである。会報のみならず、地元密着の活動~地元チョイペ、ローカルショップ訪問等々は、これから沢山展開してみたいと思っている。

レポートの送付は今年は低調だった。TP-DX自体が不調だったし、南太平洋はそれなりにレポートを出したが、全然返信を得られなかった。そこで来年はDX局へのレポート送付は勿論のこと、これに加え国際放送でQSLを得ていない局へのレポート送付~実はRNZIやAIRなど相性が悪くべリを持っていない局も結構ある~、更にはハングルで書くかどうかは別として、韓国中波局へのレポートを多数送ってみよう。

あまり抱負ばかり沢山書いて実現できないと恥ずかしいのでこのくらいにして、残りは心に秘めつつ実行してみよう。いずれにしてもやりたいこと盛り沢山だ。これらを実行するための時間を上手に捻出したいと思うし、これらの課題は気負わずにやりたいと思う。「やりたい」が決して「やらねばならない」にならぬよう、楽しみながらやることを忘れないようにしたい。自分のペースで、自分の時間を楽しもう。

(Dec.31,2012)