復活後ぜひとも実現したいと思ったのは日本BCL連盟のオフィスを訪問し、昔の懐かしい資料を閲覧することであった。自分の最大の後悔は過去自分が集めた「短波」「Hz」そして「DX年鑑1980」などの書籍を全て捨ててしまったことである。今となってはオークションでの出品を待つ以外に入手する術は無い。特に自分が投稿してそれが採用され掲載された分の雑誌すらないこと。せめてコピーだけでも側に置きたいと思い、意を決してして訪問した。

果たしてそこは自分が考えていた以上に小さなオフィスであった。最初から小さいだろうなと思ってはいたがここまで小さいとは・・・しかし自分が欲しいと思っていた資料は全てあり、それらをコピーした。懐かしい、涙が出そうな20年振りの再会であった。自分のレポートも全て見つかったし、5900やFRG-7の技術資料も全て入手することができた。中学時代に戻って夢中になって資料を探した、何とも言えない幸せな時間であった。

最後に一人だけオフィス内で仕事をしていた年配の男性と言葉を交わす。ブーム衰退後のBCL界の寂しい状況について話を振ると、ブーム当時の話を色々して下さった。「短波は実発行部数が10万部以上あった」とか「グアムのBCL教室は赤字だった」とか「今は40歳代の会員が一番多い」等々。帰り際にお礼を言い、遅ればせながらと自分の名前を名乗ると名乗り返して下さったが、思った通りその男性こそ会長さんその人だった。