コロナ禍3年目となる今年2022年は、BCL的にはどんな年だっただろうか。昨年立てた目標と対比して総括してみたい。

 まず活動の中心であるDXだが、こちらはあまり振るわなかった。これは太陽活動が徐々に上がってきており、中波DXに不適な環境になってきていることの現れのように感じる。実際それは3月のConvention時のペディ、初夏のチョイペ、9月の太東埼、そして11月の北山崎と色々ペディをやったが、目ぼしい局が取れなかったという結果にも表れていると思う。ならば切り替えてVHF-DXに力を入れれば良かったのだろうがそちらも活発には出来ず、中途半端に終わってしまったのは残念である。

 次にグローバルな活動についてだが、今年も海外に出て行ける環境ではなかった。なのでIRCA Convention等で知り合った皆さんと、直接会う機会は持てなかった。そんな訳でこちらもNASWAのSWL Festにオンライン参加しただけである。

 今年はTDXCそしてPROPAGATION発行10年という節目の年であり、出来れば横浜中華街でリアルに祝いたいと思っていたが、これは実現することが出来た。5周年の時と同様に飲茶の名店「菜香」で3年ぶりにリアルに集まって祝宴を開催。この日はこれまでの鬱憤を晴らすかのように、その後2軒をはしごして飲んで語り、祝うことが出来た。立場的にリアル参加が叶わなかったお仲間もいて残念ではあったが、来年こそ進展があることを祈念しているし、その兆しも見えつつあるように感じている。

 10年目の今年に念願のTDXCホームページを立ち上げたのも、一つの進歩であった。8年くらい前からやろうやろうと言っていて実現しなかったが、そこは若手のくりもっちゃんの活躍もあり、WordPressという流行のツールを用いてオープンにこぎつけることが出来た。そしてその良い影響を受けて、私自身もWordPressで自身のホームページを再構築することが出来た。Expression Webのバグの悩みも、これで一気に解消された。

 特筆事項としては「OM探訪」で登壇頂いた「ラジオの製作」の元編集長、大橋太郎氏にお目に掛かって色々お話を伺えたことが挙げられよう。実際に大橋氏にお付き合い頂いて、BCLブームの仕掛け人達が夜の編集会議で集った酒場に身を置いて一杯飲んで、その追体験出来て感激した。

  さて、来年はどんな活動をしようか。

 中波DX的にはますます期待出来ない時期に入っていくのだろうが、さりとてやらないという手はない。シーズンが悪くても悪いなりに、聞けるところを聞くのは楽しい。チョイペ、遠征、宿泊、色々駆使して聞きに行こう。逆に太陽活動が活発化していく今年こそ、VHF-DXは面白くなるかもしれない。なので今年こそAirspy R2を仕掛けて、フィリピン、サイパン、グアムFMを狙ってみたい。

 パンデミックは未だに終息しておらず慎重さが求められるのは変わらないが、とは言えコロナに対する扱いも徐々に変わりつつあるのも事実である。実際来春には感染症法上の扱いを5類に引き下げる方向性が報道されている。なので私も4年ぶりに海外に出ようと思っている。行先はIRCA Conventionのあるラスベガスなのか、Masaさんとサンディエゴでペディをやるのか、4年ぶりにGrayland に行くのかは決めていないが、是非行きたい。未だあと20年以上は外に出る元気はあると思っているが、より体力のあるうちに出たいのでのんびりしていられないのだ。

 TDXCの活動は来年も活発にやりたいし、年明け早々には4回目となるConventionも予定している。直近2年間はコロナ禍でリアル参加は私一人になっていたが、次回は複数名の同志がいる。せっかくホームページも立ち上げたことだし、また準リアルに交流出来る電子会議システムも一般化してきたので、近隣のみならず遠方に住む新たなお仲間と交流出来ることを願っている。

 テーマを決めての研究も楽しい分野である。BCLブーム史の研究は面白いしまた何か調べてみたいと思うが、それ以外にも暖めているテーマはいくつかある。色々な人と出会い語らい、真相に迫る過程は愉悦の時間である。

 パンデミックも手伝ってこの趣味の楽しみに停滞感を否めない想いがあるが、他人ではなく自分である。自身が主体的に楽しいことを見つけて、それに突き進んでいくことに趣味の楽しさはあるのだと信じる。来年もそれを実践していくまでである。

(Dec.31,2022)